母親が大切にしてきた想いを基に、アートを軸に活動を広げている「TAJIRO工房」
母親が長く続けてきた絵画教室の理念やノウハウを活かした絵画教室のフランチャイズ展開等を仕掛ける株式会社TAJIRO工房の三好亜海さん(以下、敬称略)に、そのネーミングに込められた想いを聞いてきました!
「アートを身近に、そして心温かくする会社」という理念を大事に事業を展開
特許庁:(株式会社TAJIRO工房の理科科学実験現場教室でインタビューさせていただきました。)ワクワクがとまらなくなる素敵な空間ですね!三好さんが行っている事業について、教えていただけますか?
三好:原点は絵画造形教室になります。母親が画家で、35年前から絵画造形教室をやっていたのですが、自分が結婚を機に退職したタイミングで、改めて向き合ってみたら、「うまく描くより、想像力を育てる」という変わらない方針を貫いているのに感動して。子どもたちの未来を豊かにすることに絶対繋がると思って事業化し、絵画教室をフランチャイズ化して全国展開をしています。
特許庁:なるほど!お母さんの方針を継承されてるんですね!他には、どのような事業をされてますか?
三好:会社の理念として「人々の生活の中にアートを身近に、そして心温かくする会社」と定め、大事にしています。その理念に照らし合わせて仕事を進めていくようにしており、アートを軸にして、花や絵画に関する事業を展開しています。最近では、地元の宇治になにかを還元したいという想いから、廃棄される宇治茶葉を植物としてお花と合わせて作品もブランド展開しています。あとは、幼少教育繋がりでは、子どもたちにモノづくりの視点からサイエンスを学んでほしいという想いをこめ、理科科学実験現場教室も開いています。
原点である母親の想いに焦点をあてるため、姓を活かしたネーミング。
特許庁:「TAJIRO工房」という会社名はどのように産まれたのでしょうか?
三好:創業する際に母と一緒に考えました。母の想いが原点にあるので、私の旧姓である「たじま」を名前に入れたいということは決め、候補をノートにびっしり書き出していきました。そんな中で、母と自分の女性2人で事業をやっていると、ちゃんとビジネスとして話をしてもらえないこともあったんです。だから、会社の名前は男の子のイメージのある名前にしよう!と考えて、「太郎」「次郎」の「郎」の字をつけて「TAJIRO」、そこにアートを行う場所なので「工房」をつけました。
特許庁:なるほど!「RO」は男の子の名前にするためでしたか!ネーミングの際にはどのようなことを意識してましたか?
三好:名前はすごく大事、と考えています。自分の子どもに付ける名前と一緒で、こんな風になって欲しい、という想いをこめて、毎回丁寧にネーミングを行っています。「TAJIRO工房」という名前は、「検索しやすい」・「キャッチー」といったマーケティング的な観点からすると、便利な名前ではないですが、想いをのせたものにすることの方が私たちにとっては大事でした。その名前をみんなに知ってもらえるくらい大きな会社にしたい、という意欲が湧いてきますので!
想いののった大事な名前を守り、10年頑張るという決意を示す効果も。
特許庁:商標登録をすることにしたきっかけはありますか?
三好:商標登録していないリスクについてはセミナー等で聞いて認識していました。大事な名前だったので、それが使えなくなってしまうと、経済的損失もありますが、なにより心が痛いと思ったので、真っ先に登録することにしました。創業当初、お金はなくても時間はあったので、いろんなセミナーに足を運んでいたのが功を奏しました!
特許庁:会社名以外も多くの事業の名前を商標登録してますね!
三好:そうですね。気持ちをこめた名前は、絶対に他人に取られたくないので登録しています。また、10年後も20年後もやるんだ、という事業に関するものは登録しています。権利化することで、10年頑張ろう!という気にもなるので。
もちろんお金はかかりますが、他人に権利を取られてしまって名前を変える必要がでたら、申請費用とは比べものにならない損失がでてしまうので、そう考えると安いものと思っています。
これからも理念を大切に活動を広め、「想像力」で未来を豊かにしていきたい!
特許庁:最後に、今後やりたいと思っていることや目指していることがあれば、聞かせてください。
三好:事業を展開すればするほど、私自身も、絵画造形教室の魅力を改めて実感しています。毎日いろんなアイデアが浮かんできてワクワクが止まらない感じで、これこそ、小さい時から感性やひらめきを育ててくれた、母の、教室のおかげなんだろうな、と!未来を豊かに生きるための想像力は、子どもにとっても、日本にとっても大事なものだと確信をもっているので、これからも、私たちの理念を大切にしながら活動を広げて、一人でも多くの人に伝えていきたいと思っています。「TAJIRO工房」という名前がちょっと窮屈に感じるくらい、どんどん前に進んでいきたいですね!
株式会社TAJIRO工房
<主な登録商標>