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「ケアリング」から始まり、自然と周りに「輪」が広がっていろんな人と繋がりが生まれていく姿を表す「RingsCare」

一人一人に寄り添った要介護の高齢者向けの美整容ケアサービスを、しっかりと理念が伝わる「RingsCare」の名前で展開する株式会社RingsCare。代表取締役の大平智祉緒さん(以下、敬称略)に、そのネーミングに込められた想いを聞いてきました!

医療・介護の現場で一人一人に寄り添った美容・整容ケアを提供するサービスを展開

特許庁:よろしくお願いいたします!どのような事業をされているのか、教えていただけますか?
 
大平: 現在は主に介護が必要な高齢者の方を定期的に訪問して、一人一人にあった化粧・整容ケアを提供するサービスを行っています。また、介護事業に携わっている看護・介護スタッフや看護学生向けの美整容ケアの教育・啓発に関する活動も行っており、加えて、根拠に基づく外見ケアを考える研究会も運営しながらエビデンスの構築に努めています。
 
特許庁:事業を始めるきっかけのようなものはあったのでしょうか?
 
大平:父の死にあたり何もできなかった自身の経験から終末期ケアへの想いをもって、看護師として働いていたのですが、看護の現場では、治療が優先に。ある患者さんが亡くなった後に、ご家族から「口元の産毛を取ってあげてくれませんか?いつも綺麗にしていた方だったんですよ」と言われた際に、「その人らしさ」を尊重してあげてられなかったかもしれない、医療・介護職が大切だと思っているものと当事者の方が気になる部分はギャップがあるんだということに気づかされました。そして、外見ケアを意識的に採り入れていきたいと思って始めました!

キャッチーさ・インパクトではなく、自分が伝えたいサービスの本質を表す名前「RingsCare」に。

特許庁:ネーミングはどのようにされたのでしょうか?
 
大平:最初は「メイク」の語を含んだ別名で展開していたのですが、商標権的に問題があるという指摘を受けまして(笑)。 他の名前を考えなければいけないという際に、自分のやりたいことを見直しました。そして、継続的に関わることでその人をよく知って、関係性を築いて、その結果として生活が良くなっていく。それって「メイク」じゃなくて「看護」だな、ということに気がつき、「Nursing&Beauty Care」という名称で活動することに。
 
特許庁:経緯がいろいろあるんですね!「Rings Care」の名前はどこから生まれたのでしょうか?
 
大平:特許庁のI-OPENプロジェクトに参加することになったのがきっかけです。そこで自分が本当にやりたいことがなかなか伝わらなかったんです。化粧してあげると女性は喜ぶよね、みたいな。何度も説明してようやくケアの本質が伝わったときに、「(名前から)ビューティー外そうよ!」 って言ってもらって。「ビューティー」という言葉はキャッチーでインパクトはあるけど、イメージが強すぎて本質が伝わりにくい、ということで、そこからネーミングの旅にでることになりました。
 「一番大事にしているものは?」という質問の答えをいろいろ考えている中で、看護の中の「ケアリング」という概念にたどりついたんです。ケアは一方通行ではなくて、ケアする側もケアされる側からたくさんもらって、リングになっている。共に癒やされ、共に成長していくのがケアなんだと。そして、外見を良くすると、人に声をかけられたり、周りの人も外見を良くしようとしたり、自然と周りに「輪」が広がっていろんな人と繋がりが生まれていくんですね。リングを複数型にして「Rings」とすることで、その意味合いも込められるね、ということで「Rings Care」が産まれました。
 
特許庁:複数型にしたところにもそのような意味があるんですね!
 
大平:「Ring」は日本語にすると「輪(わ)」なんですけど、”対話”を大事にしているという面での「話(わ)」やケアしている時の”平和”な時間を表す「和(わ)」も連想していけるかな、という想いも込めています。

しっかり棲み分けをして、サービスの質を担保し、信頼を蓄積するためにも商標登録は大切。

特許庁:最初から商標登録を前提にネーミングを進めていたのでしょうか?
 
大平:実は、全く商標権を取るつもりはなかったんです。「独占する」ということにあまり良いイメージがなくて。医療介護現場の外見ケアとか化粧ケアが当たり前のように広がって欲しいって言う思いで活動してきていたので、独占する気は全くなくて、逆に、どうやったら浸透するんだろう?っと。
 
特許庁:そこから商標登録をすることにしたのは、どのような点が一番大きかったでしょう?
 
大平:自分も育成に携わったケアビューティーサービスを提供する人が多くでてきたんですが、「美容」に偏ったものが多くて、なんとなく自分の目指す「ケアとしての美容」との違和感を感じていたんです。 そこで専門家の方に相談したところ、しっかりと棲み分けをして、自分が大事にしたいものを世に伝えていくために、自分の商標を取って、誰が見ても「これはRingsCareのケアビューティーですよ」とわかるようにしていくことも大事という話を聞いて、腑に落ちたんですね。独占するという意味でなくても、サービスの質を担保するためにも、信頼をもってもらうためにも必要ということも教えてもらいました。名前が決まった瞬間にすぐ出願しにいきました!
 
特許庁:商標登録をとってよかったと感じた場面はありますか?
 
大平:ケアビューティーを扱う人がどんどん増える中で、企業理念と一致する部分で商標登録をしっかりもっているということは、非常に強みとなっていて、差別化がしっかりできるし、安心していられるというのが非常に大きいです。あとは、理念に共感してくれる仲間が集めやすくなっており、すごく吸引力があるな、と感じています!

誰もが当たり前にケアが受けられる社会に。そして、そのシンボルになれたら。

特許庁:最後に、これからやりたいこととか、目指していることがあれば、聞かせてください。
 
大平:RingsCareが社会インフラのように、当たり前のように受けられる社会になるといいな、と思っています。
現状、医療・介護施設のケアの質というのは外部から見えないので、RingsCareの認証を受けていることにより、その施設は最後まで人の尊厳を大事にする施設というようなことが見えるような、施設全体のケアの質を担保するマークのようにRingsCareがなれればいいなと思っています。施設全体、地域全体、国全体で、高齢者等の尊厳を大事にしようということになり、RingsCareがそのシンボルになるのが夢ですね。教育の中にも外見のケアの大切さを入れ込んで行きたいと思っています。
 

株式会社RingsCare


住所:〒103-0027 東京都中央区日本橋2-2-3 RISHEビルUFC4階
HP:https://ringscare.com/
Facebook:Rings Care - リングスケア

<主な登録商標>

登録第6641760号

(指定商品・指定役務)第41類「理容・美容・介護の教授」等、第44類「医療看護,訪問看護,ヘアーメイク,メイクアップ」等

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