「育休で日本を元気にする」を目指し、男性育休が当たり前になる世の中を目指す会社、育Qドットコム株式会社
育休を「育Q」と称し、男性育休が当たり前になる世の中を目指している育Qドットコム株式会社。代表取締役の広中秀俊さん(以下、敬称略)に、そのネーミングに込められた想いを聞いてきました!
取りたくても取れない「育休難民」を救うため、セミナーや研修を通じて企業や当事者を支援。
特許庁:今日はよろしくお願いいたします!どのような事業をされているのか、教えていただけますか?
広中: 一言でいえば、男性育休の推進をしている会社です。男性が育児休業取得するのが当たり前になる世の中を目指して、6年前くらいから、自治体向けのセミナーや企業向けの研修・コンサルタントを展開しています。いかに育児休業を取得しやすい雰囲気を作るかを人事担当者と考えたり、従業員の方に最適な育児休業プランを提案したりといった内容が多いですね。
特許庁:事業を始めるきっかけはどのようなものだったのでしょうか?
広中:自分自身、子供ができて価値観が変わって、できるだけ子供と一緒にいたいと思うようになり、第二子が生まれたときには「絶対育児休業取る」と思っていたのですが、頑張って社内調整をしても1週間取るのがやっとでした。同じように、長期で育児休業取りたいと思っていても、いろいろな事情で取れない、そんな「育休難民」を救いたい、 と思ったのがこの事業をはじめるきっかけです。
響きはそのままに意味を変えるネーミングで、イメージをポジティブに変えていく!
特許庁:育児休業を表す際に「育Q」という名前をつけようと思った理由は、どのようなものでしょう?
広中:日本人は「休む」ということにやはりネガティブな感覚があるので、「休」という漢字を使わずに、育児休業はもっとポジティブで楽しいものだよというメッセージを名前で伝えたいと思って考えました。新しい言葉で新しい概念を作りたいと。
特許庁:ネーミングは、どのように行ったのでしょうか?
広中:自分一人で考えました。「イクキュウ」という言葉は既に浸透していたので、その響きはそのままに意味だけ変えたいと思って、Qで始まる言葉を検索したりして考えた結果、「Quest」という言葉がはまった感じです!「冒険」を意味する「Quest」という言葉は、ワクワクするような楽しい感じがすごく伝わるのではないかな、と。
また、「Q」の文字には、3ヶ月(Quarter)以上の能動的育休を推奨するという意味やその結果生活の質(Quality of life)を育むという意味も込めています。
特許庁:ネーミングの際に特に意識したところはありますか?
広中:最初から社名にも使おうと思っていたので、直感的で、キャッチーでわかりやすく、覚えてもらいやすいというのは意識していました。やはり社名は一番目立って、宣伝できるところなので。社名の「育Qドットコム」も、その名前から、育休に関してオンラインでなにかやっている会社だなと直感的に伝わるのがいいな、と思って名付けています。「ドットコム」は混み合うという意味もあり、「育Q」取得者がどっと増えて欲しいという願いも。ちょっとダサい感じの名前がいいなとも思っていたので、そこも狙いです(笑)
あとは、漢字とアルファベットが並ぶのって、良い意味で違和感があって印象に残りやすいので、名前にはアルファベットを使いたいとは最初から思っていました。
特許庁:確かに!「Q」がどうしても気になってしまう感じ、ありますよね!
広中:そのおかげで、名刺交換した際に「このQはどういう意味があるんですか?」って必ず聞いてもらえます。最初のフックとして最高ですね!その後、自然の流れで、事業に込める想いみたいな話に繋げられるので、社名にも「育Q」の文字を使って良かったなと思っています。
せっかく思い浮かんだ名前、大切に使っていくために防衛的に商標登録。
特許庁:「育Q」という名前を商標登録しようとしたきっかけは、なにかあったのでしょうか?
広中:学生時代に勉強していたので、商標制度については予め知っていました。そして、せっかく思い浮かんだ名前なので、他の人に使われたり自分が使えなくなったりしてはもったいないなと思ったので、防衛的に商標登録することにしました。
出願するのはすごく面倒くさいと想像していたのですが、ネットで調べてみたら、ネットで完結するサービスがあるのを知って、値段的にもハードルが低かったので出願することにした、というのもあります。
特許庁:出願はどのようにされたんですか?なにか大変だったことってありましたか?
広中:そのネットサービスを使ったので、特にむずかしいことはなかったです。依頼したその日に連絡がきて、トントン拍子で進んでいきました。
育休のグローバルリーダーになり、日本の国際的地位向上も目指す!
特許庁:最後に、これからやりたいこととか、目指していることがあれば、聞かせてください。
広中:日本のように長期間取得できる育休制度は世界でも希で、制度自体は世界一と言われています。これを近い将来、取得率もあげ、内容も世界一と呼ばれるようにしたいと思っています。「Japan as No.1」を男性育休なら実現できるのではと考え、次世代のためにも日本を育休のグローバルリーダーにしたいと。日本を育休先進国にするとともに、海外にもしっかり発信することで日本の国際的地位向上を目指していきたいと考えています!
育Qドットコム株式会社
<主な登録商標>
第6455778号