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宿泊施設と協力しながら、宿泊者の旅のストーリーをつくる「Tabist」

ホテルのフランチャイズビジネスのブランドを再構築(リブランディング)するに当たり、事業コンセプトを整理。ブランド名もそのコンセプトにふさわしい「Tabist」に変更したTabist株式会社の代表取締役の田野崎亮太さん(以下、敬称略)に、そのネーミングに込められた想いを聞いてきました!

細やかな対応ができる内製システムと、各ホテルの個性を尊重したおもてなしを強みに、ホテルのフランチャイズビジネスを展開

特許庁:本日はよろしくお願いいたします!どのような事業をされているのか、教えていただけますか?
 
田野崎: ホテルのフランチャイズビジネスを展開しています。旅行業に関するシステムを加盟店であるホテルや旅館に提供しているのですが、システムを内製しているので、加盟店の意見を素早く吸収して、反映することができるというのが大きな強みです。もう一つの特徴としては、加盟店が元々もっているブランド、施設、温泉、料理等を尊重し活かしていく、個性を活かした多様性という強みがあります。宿泊者には、その強みを活かして、手続の簡便さとご当地ならではの体験という価値をお約束しています。
 
特許庁:素敵ですね!その方針は創業時からもっていたのですか?
 
田野崎:2年前にリブランディングをした際に徹底的に議論しました。お客様は誰なのか?どのようなニーズがあるのか?そこに提供できる強みはなにか?外部の専門家とプロジェクトチームを組んで、半年間かけて、ブランドのコンセプトから整理していきました。 

リブランディングに際して、社員も巻き込みながらネーミング。コンセプトを表す名前「Tabist」に!

特許庁:そのリブランディングの過程の中で新しいネーミングもされたんですね?
 
田野崎:昔、ブランドコンサルティングの会社に勤めていた経験から、「名は体を表す」と言いますが、名前、そして、名前に紐付く意図とか顧客への約束がやっぱり重要である考えていたので、事業の出発点となる「名前」についても、えいやっと決めるのではなく、しっかり考えたいという想いがありました。
 
特許庁:実際にネーミングは、どのように行っていったのでしょうか?
 
田野崎:最初にコンセプトを決め、そのコンセプトにふさわしいネーミングを、社員と社外の専門家から募りました。どういう意味を込めたのかも併せて考えてもらって、50個くらい案がでてきたのを、専門家と協力して商標登録ができなそうなものをふるい落として、数を絞っていきました。その後、社内アンケートも行って最終候補を3~4個にして、最後は経営陣で決めました。
 
特許庁:社員の皆さんを巻き込んで、決めていったんですね!
 
田野崎:社員全員で新しいブランドをつくっていくことを、自分事としてとらえてほしかったので、積極的に巻き込んでいきました。情報が漏れて他人に商標出願されないよう、秘匿性が高いものとして取り扱うように指示しながら、進めていきました。毎週のミーティングで名前に込められている意味を伝えてることもあり、いまや、ミッションやビジョンとともに、社員が営業先で語ってくれるようになりました。
 
特許庁:最終的にはどのような想いをこめた名前になったのでしょうか?
 
田野崎:「旅(Tabi)」に「st」の文字をつけて「Tabist」。旅の「ストーリー(story)」をつくっていくんだと。ご当地の体験をしてもらって、加盟店と協力しながら、主役であるゲストの皆様が旅の物語をつくっていけるようになるのが「Tabist」。もっと旅を簡単に、ローカルな体験をしてもらいたい、という方針とすごく合致していることもあり、この名前に決めました。また、「st」の文字は、旅には人それぞれのスタイル(style)、訪れたいストリート(street)があることも表現しています。

なにより安心感。そして、社内外に決意を示す意味でも、商標登録は有効!

特許庁:最初から商標登録するという意識をもっていて、それを前提にネーミングもされたということでしょうか?
 
田野崎:そうですね!特に今回は海外でも商標登録することを視野にいれていたので、ネーミング案を募るときから伝えていました。「Tabi(旅)」は世界では通じない言葉なので大丈夫かな?と思っていましたが、「Tabist」をグローバル展開することで「Tabi」=「travel」なんだってことも知ってもらいたいなという想いも込めて、決めました。旅でストーリーをつくれたときに、「Tabistできたね」のように動詞のように使ってもらえたら素晴らしいよね、という想いもあります!
 
特許庁:商標登録が大切、と考えたのはどういう点が一番大きかったでしょう?
 
田野崎:やはり、安心感。国内もそうですが、特に海外展開を考えると、商標登録をとっていないと、なかなか安心して業務を拡張できないリスクがあるな、と。
あとは、社内外のステークホルダーの人たちに、中長期的な視野でしっかり成長していくということを示すという狙いもあり、決して金額は安くはないですが、商標登録することにしました。
 実際、海外でも商標登録したことによって、社員も「本気で海外進出するんだ」と感じてやる気をだしてくれたからこそ、いまの状況があると思っています。

ミッションを通じて、全ての人に旅を楽しんでもらうようになるのが夢。

特許庁:最後に、これからやりたいこととか、目指していることがあれば、聞かせてください。
 
田野崎:短期的な目標としては、やっぱりここまでみんなで苦労を共にしてきたので、社会的にも認められるという意味で「2025年に上場」というのを目指しています。あとは、中長期的には、自社のミッションにも掲げている「宿泊施設の個性を活かす、新たな仕組みをつくる」を通じて、全ての人に旅を楽しんでもらうというのが夢ですね。個人的には、自分の娘が成長して、うちの宿を選んで泊まってくれ、「良い体験ができたよ」と言ってくれるのを待ってます(笑)


Tabist株式会社

住所:〒105-7590 東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝 WeWork9F
HP:https://tabist.co.jp/
Instagram: @tabist_official/
X(旧Twitter):@tabist_official

<主な登録商標>

登録6567749号

(指定商品・指定役務)第42類「オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS)」等、第43類「宿泊施設の提供,インターネットによる宿泊の予約の取次ぎ」等